懐かしい蒸気機関車

昭和49年12月、夕張線紅葉山駅

今朝の新聞記事で石北本線の常紋トンネルの新規工事が出来ずに、補修工事で延命をしている事が書かれていました。このトンネルは高さも幅も狭く、私も一度このトンネルを歩いて金華駅側に出た事がありますが、万一列車がトンネルに入って来たら退避出来るスペースがほとんど無い危険なトンネルでした。その後は山越えで、このトンネルを通る事はありませんでしたが、度重なる台風の甚大な被害など、JR北海道一社での復旧は予算の面からも不可能に近いものがあります。JR東海など東海道新幹線のドル箱を持った地域と一緒にされたのでは北海道の鉄路に未来はありません。国の抜本的なてこ入れが必要な事は火を見るよりも明らかです。昭和49年の夕張線紅葉山駅は線路に降り積もった雪を除雪する為のラッセルがD51に押されて発車を待っていました。この当時国鉄の合理化の波が押し寄せSLはまるで邪魔者扱いのように廃止に追い込まれていきました。国策で全国に広がった鉄道網は43年前にはすでに国の足かせになっていたのですから、今後近い将来北海道から新幹線以外の在来線は存続出来なくなる事は明確な事実です。蒸気機関車とともに発展して来た北の大地は大きな岐路に立たされています。
紅葉山駅で蒸気を溜めるD51とラッセルです。
逆光ですが反対側からの写真です。

機関士同士が運行の打ち合わせをしているのでしょうか。

大粒の雪が降る紅葉山駅構内です。

機関士の方は発車前のD51の整備をしています。

D51の蒸気と石炭の煙のにおいが、冷えきった身体を温めてくれます。蒸気機関車は人間の感覚に一番近い不思議な魅力を持っています。

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